|
カテゴリ
全体サイバースペース 性セイせい 音楽オンガクおんがく 映画エイガえいが 青春記・旅・思想 ここ最近の出来事 ぼくの高校時代 未分類 メモ帳
著者説明:(けっこう)有名な企業で仕事やっているけれど、片手間でライターもやっている。ファッションと旅行以外ならだいたい書ける。お仕事、感想、批判、誹謗中傷やらなんやらがあれば、ここまで。
earthcream2000@ yahoo.co.jp (山塚あて) *すみません、昨年からずっと最近メールが1万通きていて、見切れていません。メール返信必要な場合はblogに書き込んでいただけると幸いです。 リンク じんせいをかえる会 世界一のバイヤーになってみろ!! Honey Pieだいせんせい 人生という名の終りなき回廊 mixi アは青木泰山のア! 帰ってきたおさかな日記 戦うカタツムリの主張 フォロー中のブログ
web-log nost...ジーンズリメイクCoCo... 終了 悩めるおぢさんの戯れ言 試論Records 酒と猫の日々 The Elements... 万理の頂上 - Ab ... ピンクのmiracle Rhymes Of An... 北野洋品店 跡地 ゼファーガーデン(the... 最新のトラックバック
以前の記事
2007年 08月2007年 07月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 2004年 09月 2004年 08月 2004年 07月 2004年 06月 2004年 05月 ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
「人生で一番大切なものって何か分かる?」彼が訊いた。「家族ですか?」「違うね」「じゃぁワクワクする仕事?」「もっと違うね」。ぼくは彼の答えを当てることはできなかった。「酒だよ」。彼は笑っていった。8年も前のことである。
そして、彼は死んだ。 先日ひさびさに再開した友人より聞かされた。絶対に死なない人と思っていた彼が死んだ。信じられなかった。 徹夜で遊びを繰り返し、夜中から釣に出かけ、そのまま朝から仕事を始めてゆく。40代半ばになろうかというその御大は、自らを超人と呼び、そのバイタリティと笑顔がぼくの脳裏に焼きついていた。 脳梗塞だったという。なんと早すぎる。 脳梗塞だったという。おそらく、本当は自殺ではないか、と。 かつて、評論家の宮崎哲弥が「全ての死は犬死である」と書いたとき、ぼくは強い反感を覚えたものだ。宮崎は「全ての死はむなしい。生きているだけで価値がある」という真意で、あえて死というものを無価値なもの「犬死」とまでいった。死を否定することによって、逆説的に、生そのものを、生きているというその一点のみで讃える。祈りにも近い慈愛に満ちた言説だった。 ぼくは、そういう真意は分かっていながら、高貴な死というものもあるのではないか、と感じていた。だから宮崎の言論には大きな反感を抱いていた。 だが、身近な人の死に直面するたびに--ぼくは同世代よりも多くの死と直面してきたけれど--、宮崎のいうことが分かってきた。 どんな間違いの多い人でも、いやそうであるからこそ、生きているという一点のみで、その人が生を受けた奇跡を体現してほしい。生きているだけで、ぼくには十分である。 ぼくは前述の彼がなぜ死んだのかは分からない。もちろん、その悲しみの前に詮索しようという気持ちも沸かない。「生きてさえいればいい」という、一見青臭い道徳にすら聞こえるこの主張を、単なる古言としてのみ使ってはいけない。 ただただ、生きてだけいてくれ。残ったぼくの周りの人々へ。
by fastska
| 2006-10-08 23:40
| 青春記・旅・思想
| |||||||
ファン申請 |
||