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緊急事態!!色々なことを書き散らしているようで、そうではなかったり。不思議でワイセツで知的な刺激を。
by fastska
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earthcream2000@
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(山塚あて)
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糸井重里さんに会おう
「本ができちゃったんですよ!」

 ぼくからわずか5メートルくらいしか離れていない男性。ニューバランスを履き、ジーンズにセーターを着てるこの男性は、とうてい50代には見えないのだ。

「いや、本当に。事務所の前に印刷屋があるんですよ。そこに原稿を持っていったら本ができる。これって寿司屋のメニューとか、何かのカタログと一緒ですよね」

 一語一語を搾り出すように発し、決して難解なコトバを使わず平坦の中に新たな地平線を開かせてくれる天才、糸井重里さんは語りだす。

「本ってモノに希望があるとか、ないとかさ。そんなのほんとーにツマラナイのね。そうじゃないって、だって作れるんだもん」

 本を書く人というのは、教養がある限られた人で、出版社に持ち込み、侃侃諤諤の議論をして構成やらお金のことやら考えて完成して、本屋に並んで、その印税が何%で―――とかいう一般のニンシキっていうもの。それを遥かに超えたところに、彼はいた。

 書籍なんてただの印刷物に過ぎないんだよっていう思いがどこまでもある。「本なんて自分というメディアを広げるための一手段でしかない」。何故、自分が書きたいことを書けないなんてことがありうるのか。得意だからやっていた数々の仕事。そこには自分の本当に表現したいことはなかった。あくまで制約の中での仕事だった。そういう仕事が成功を収め成功者として称えられる中でも「やっぱり人間は自分の好きなことをやらなきゃ、それは変態だ」という思いに至る。

「自分がさ、得意なことばっかりやってる人っているじゃない。でも、そういう人って本当は何がしたいのって答えられるのかなぁ。やってることが好きなことと一緒の場合なんてほとんどないでしょう。そのときね、そんな質問されて、適当に答えても絶対バレるよ。これほんと」

 もっと自由に考えること。こうしなきゃいけないっていう人には近づきたくないし、そんな人が考えれる程度の自由にぼくは拘束されたくない。ここまで言い切ってしまうカリスマはまだ続ける。

「考えてみて。SEXは嫌いだけど、仕事は売春婦とかいう人。ヘタだったらまだいいよ。でも上手かったら?本当に可哀想だよ、それって」

 若い人が既成概念から自由だっていうこと、ホントだろうかって糸井さんの話を聞いて思う。なんで自由なはずの若者がしたり顔で物事を決めつけたようなフリして、自分の領域を今までの狭い経験に照らして小さく小さくする必要がどこにあるのか。「世の中って思うよりもっと適当だよ」。

 ただ、それでもなお、話を聞けば聞くほどやはり糸井さんがそこまで自由な思考の持ち主であることの背後には非凡人性があるからだ、と言わざるを得ない。会話の端々に出てくる、経営センスと見事な単語の使い分けと、話の魅力。

 常に新しいものを生み出すアイデアとセンスはフツーの人では真似すらできない。失敗だったという事業の数々は「想像していた利益」を上げなかったからであり、赤字ではない。

 「会社に命を捧げる」と語るビジネスマンを笑い、翌年には「その会社は無くなっているかもしれない」可能性を常に認識せよと鼓舞し、どこまでもどこまでも世間のしがらみから自由であることを望んでいるこの過激なおっさんは、自分の名刺を持たないほど「常識」から離れていた。
by fastska | 2005-09-23 23:24 | 青春記・旅・思想
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