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緊急事態!!色々なことを書き散らしているようで、そうではなかったり。不思議でワイセツで知的な刺激を。
by fastska
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人生の密度について考える
 「ウンコ」の話ばかりしている人がいた。

 「ウンコ」の話ばかりだったので、それ以上形容しようがない。

 先週の金曜日、知人から「飲みに行きませんか?」と誘われ、1時間ばかり遅刻して向かった酒場でその人は「ウンコ」の話ばかりしていた。

 名刺を貰うと、そこには有名外資系企業の副社長とあった。

 下品だとか、そういうレベルを通り越して、圧倒的な存在感を示す偉人の姿がそこにはあった。

 そしてその50歳過ぎの御大は、自分の学生時代を語りだした。学生紛争に明け暮れた日々、ビジネスを開始し数千万になった話、多忙な時期を過ごした20代前半。

 こういう人たちの人生の密度はなんだろうか?一方では決められた仕事さえこなせずに堕落していく大人たち。

 ぼくの学生時代は何をやっていたんだ?

 そう、はじめてバイトをした給料日のことを思い出す。

 やっとお客がいなくなった酒場でのこと。掃除を終え、さぁ「1杯やろうか?」というマスターの言葉を振り切って、給料をもらい、ぼくは走って終電の梅田行きの電車に飛び乗った。

 そして深夜営業の本屋の4階に駆け上った。当時はどこにどの本があるかなんて完全に分かっていたから、三木清全集とサルトル、ゴダールと寺山修司の演劇論の本をつかんでレジに差し出した。

 10代の後半という季節は、ちょっとの固有名詞だけで、未知の世界を夢見ることくらいわけのないことだ。知的な興奮と、満足感と、何か、を手繰り寄せてしまうものなのだ。

 そして、ぼくはそれらの本を読み漁っては、まさに一心不乱に考え、自分が世俗から乖離されたような感覚の中で、何かを、何かを、求めていた。

 もちろん、そのときだけが暇だったわけではない。社会人になっても、読書をする時間くらいは誰にだってあるはずなのだ。

 だけれど、自由な時間を持つ、という意味において10代後半から20代前半の時期は、きっと特権的な意味を持っているのだろう。

 孤独すぎるほどの孤独の中から、もがき苦しみ、その何かを形作っていく季節。それができるほどに孤独な時期はそのときしかなかったのだろう。

 オンガクも書籍も、ぼくはこの季節に読んだものから離れることができない。そういう意味では成長が出来ない。

 ただ、前記の副社長が学生時代に自己のルーツを見つけるように、ぼくも将来この時期にルーツを見つけることになるのだろうか?そして、その時期からの密度を感じることになるのだろうか。

 自らに刺さる刃を持って駆け抜けざるをえなかったこの季節の影響は、年とともに小さくなるどころか、徐々に大きくなるばかりである。ぼくは一体いつになったらこの季節から卒業証書をもらうことができるのだろうか。 
by fastska | 2005-05-08 23:27 | 青春記・旅・思想
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