|
カテゴリ
全体サイバースペース 性セイせい 音楽オンガクおんがく 映画エイガえいが 青春記・旅・思想 ここ最近の出来事 ぼくの高校時代 未分類 メモ帳
著者説明:(けっこう)有名な企業で仕事やっているけれど、片手間でライターもやっている。ファッションと旅行以外ならだいたい書ける。お仕事、感想、批判、誹謗中傷やらなんやらがあれば、ここまで。
earthcream2000@ yahoo.co.jp (山塚あて) *すみません、昨年からずっと最近メールが1万通きていて、見切れていません。メール返信必要な場合はblogに書き込んでいただけると幸いです。 リンク じんせいをかえる会 世界一のバイヤーになってみろ!! Honey Pieだいせんせい 人生という名の終りなき回廊 mixi アは青木泰山のア! 帰ってきたおさかな日記 戦うカタツムリの主張 フォロー中のブログ
web-log nost...ジーンズリメイクCoCo... 終了 悩めるおぢさんの戯れ言 試論Records 酒と猫の日々 The Elements... 万理の頂上 - Ab ... ピンクのmiracle Rhymes Of An... 北野洋品店 跡地 ゼファーガーデン(the... 最新のトラックバック
以前の記事
2007年 08月2007年 07月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 2004年 09月 2004年 08月 2004年 07月 2004年 06月 2004年 05月 ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ぼくの大学時代、朝鮮からの留学生がいた。
ものすごく真面目で、頭がよくて、明るかった。 ぼくは彼が好きだった。 彼は、小学校まで日本に住んでいた。 幼稚園が彼を受け入れてくれなかったハナシを何回も聞いた。 そして酔っては歴史問題の議論をふっかけられたことも一度や二度ではない。 それでもその純粋なところが、ぼくが持ち合わせないところで、好きだった。 彼が小学生のとき、彼のお母さんが回覧版をまわすのが遅かっただけで、周辺住民から必要以上のイヤミを言われたことを聞いた。 朝鮮人にとって周囲の環境は温かくなく、排除する主体でしかなかった、と彼は言った。 お父さんはいつも厳しい顔をしていた、という。 お母さんはいつも生きていくつらさを人生をもって体現したような人だったという。 お父さんはいつも暴力をふるった。 お母さんに。 彼に。 彼が、それが差別社会に生きる男の義憤の裏返しだと理解できるのは後になってからだ。 そういう子供時代の経験は日本社会への怒りへとつながっていく。 しかし、問題なのは、今日を生きることだったことにはかわりはなかった。 お母さんはよく彼の前で泣いた。 あんたねこんな状況でもなんとか生きていかなきゃいけない、とお母さんは繰り返し語った。 ぼくはこういうことをぶつけてくる彼が好きだった。 彼は生まれつきのパワーで状況を変えていった。 差別にも体ごとぶつかっていった。 死ぬ気で変えていった。 勉学も一緒だった。 学びたければどこでも学べる。 高価な参考書も要らない。 学校の授業だって、徹底的に覚えればどこにだって入れる。 立身出世、という言葉は既に日本で死んでいる。 おそらく復活するには20年はかかるだろう。 彼は自分だけの力で、環境を変えていった。 彼の個人的なことにもう触れまい。 ただ、ぼくは思った。 世の中で、なんと皮相的な言論を語る人が多いことだろうか、と。 世の中一般の不正には大声を上げ、自分の足もとの不正をなんら改正できない人々をぼくは多く見てきた。 差別撤廃を叫びながら、差別意識にとらわれた人々も多く見てきた。 ぼくはどうしても弱者(マイノリティ)に優しい態度で接したい。 これは思想でも、義務でもない。 単なるぼくの嗜好だ。 マイノリティで、自分の立場を改善すべく奮起している人々こそが本当にぼくが好きな人たちだ。 ここにどうしても言論の虚しさを感じてしまう。 朝鮮、という生き方はいろいろなことをぼくに教えてくれた。
by fastska
| 2005-01-17 21:19
| 青春記・旅・思想
| |||||||
ファン申請 |
||