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緊急事態!!色々なことを書き散らしているようで、そうではなかったり。不思議でワイセツで知的な刺激を。
by fastska
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常にクールでスマートでありつづけること_a0022864_22581630.jpg 「イケてる?それともイカれてる?」

 そんな問いに対しては、「それ以下だ」と答えるしかない。

 映画「BE COOL」のキャッチフレーズだ。

 ジョントラボルタの主演で、音楽業界を舞台に裏社会の住人の巻き起こす騒動を描いた映画だ。隅々まで見ていると信じられない有名人が出演している。

 話の内容は、輝くばかりの才能をもった少女シンガーがセレブになっていくまでの過程を、ジョントラボルタ演じるチリ・パーマというプロデューサーの視点からコミカルに描かれたものだ。

 ストーリーは最初から最後まで「こりゃねぇだろう」的な展開を見せる(というか、そんなトンデモない展開しかない)。最後には、エアロスミス(本物)と「Crying'」を共演するまでになってしまう。おまけにジョーペリーからの応援メッセージ付だ。

 これは、アメリカンドリームを逆説的に皮肉ったものだろうか。あるいは、全てを突き抜けたアメリカ人の楽観さの表現であろうか。

 意図的としか思えない、皮相的な外国文化への嘲笑。ロシア人は悪者で、日本文化はキワモノとして扱われ、黒人は殺人鬼として最後まで演じる内容は、決して逆転することはない。

 そして、アメリカロック音楽のスターの象徴ともいえるエアロスミスの共演とあっては、「いかにも」という感が拭いきれない。

 この映画を見終わった後、あれほどまでに客が早く去っていくのは初めて見たといってもいい。

 しかし、ぼくは見終わった後に妙な感銘を受けていた。

 これほどまでに何も残らないコメディー映画があっただろうか。見ているものを恥ずかしくさせ、時代遅れのユーモアと、やりすぎな映像実験で、客を疲れさせる通常のB級コメディとは違って、そこには圧倒的な虚無感があった。

 もしかすると、この映画の成り立ち自体が、映画というものでコメディを表現することの強烈な皮肉ではなかったか。所詮映画、というものは虚無である。フィクションである。それであれば、そのフィクショナルなプロットを極限まで昇華させてしまう試みがあってもいい。その意味では、ニヒリスティックな一級映画といえなくもない。

 いや、むしろぼくらはこのような映画が存在できることにまだ希望を感じるべきだろう。

 全てが予定調和的に終わってしまうストーリー群に対して、この「BE COOL」は大いなる挑戦状を叩きつけている。
by fastska | 2005-09-13 23:15 | 映画エイガえいが
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