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緊急事態!!色々なことを書き散らしているようで、そうではなかったり。不思議でワイセツで知的な刺激を。
by fastska
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大塚愛の明、中島みゆきの暗
 この度、まとまった形でのCDが出、「Happy Days」「大好きだよ。」 共にベストヒットでありつづけている大塚愛は、若い女性シンガーのメロコアと大衆ポップスの関連を探るなかなか興味深い実践者である。

 とくに面白いのは、ただ若々しいだけの女性シンガーから現代にいたる流れを追うなかで、ある種のサイクルを彼女の中に見てとることができるところだろう。

 昔の女性シンガーは、必要以上の無垢と純粋さを強調するものだった。そして、中森明菜に代表されるような、アンチテーゼとしての不良少女。

 しかし現代に入ると、そのような拘束から解放する動きが始まり、モーニング娘。あたりからひとつの頂点を迎える。

 普段着にノーマルなスタイル、話す言葉も”フツー”で、夢見ることはない。ただ、敏感さの中にあってその流行流行を押さえることは忘れない繊細さ。素人で、どこにもいそうだけれど、やっぱりかわいいあの娘。

 そのような最新の女性シンガー像と、過去の可愛いアイドルとロックバンド(メロコア)とを並べて見直せるところに、大塚愛の面白さがある。

 だが、物足りない点もないわけではない。とくに、最近の傾向としては、ポップスというよりも歌謡曲寄りとなり、いかにも現代の新々人類を描いた気で見せる表現が多い。

 登場人物の感情の無さで現代を抉り出すという表現の有効さは分かるが、それが全てではない。(「いま、しあわせハッピー」「あのひとにあいたいよぉ」という表現のみだ)

 たしかに、大塚愛はあるときかつての女性シンガーにないほど軽やかだ。

 そこには、現代女性の肯定、ただし「単なるワガママな女」じゃなく思いやりも可愛さもあり、あくまでも軽くしなやかな肯定がある、というわけである。

 だが、それはあまりに楽天的な見方ではないか。

 彼女の作品は、たしかに「かわいい!」「おしゃれ!」というものではあっても、芸術と呼ぶに足る次元には達していないのではないか。

 特に彼女の曲には緊張のかけらもない。唱の裏から流れる悲壮もない。もちろんそのような曲の内容がいかなる悲劇性を帯びることもないのである。

 このように、大塚愛に代表される「ちょっと素人さん以上」女性シンガーは、逆説的に言えば「徹底した弛緩」を特徴としている。それはたしかにポストフェミニズムの表現というにふさわしいだろう。

 だが、同時に発表された中島みゆき作品の悲劇を突き抜けた輝きにあらためて圧倒された者としては、つい疑問を抱かずにはいられない。

 芸術がこんなに脳天気であっていいのだろうか。悲劇に到達することさえない弛緩が、本当に来るべき女性の表現と言えるのだろうか。
by fastska | 2004-11-14 18:48 | 音楽オンガクおんがく
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